今日、家庭、地域社会の教育機能が低下し、社会生活における望ましい習慣や態度、自発性、豊かな感情、物事に対する興味や関心、表現力等といった幼児期の人間形成の基礎を培うための体験の機会と場の確保が重要な課題となっている。本講では、集団教育施設の場において用意されるべき発達に必要な体験としての保育内容について、人生の各時期に果たすべき特有の課題を踏まえながら考察を進める。児童観が歴史的にどのような変遷をたどったのか、いかなる観点が「観」形成の中心となっていったのか、さらに教育に関わる制度の歴史が教育観の発展にいかなる意味をもったのか。ここでは、主として子どもが大人に対して固有の価値を認められる存在になる近代以降の時期を対象にして、とくに公教育の発展をふまえながら、教育における子どもの位置づけを検討することを通して教育の可能性について考える。生涯学習は、家庭教育・学校教育・社会教育すべてに関わる「人間形成」の基本的な学習である。21世紀の日本は、少子高齢社会の中、子どもから高齢者が生涯に渡って学び続ける事が求められる社会に急激に変化して来ている。特に、戦後生まれの団塊の世代(800万人)が65歳以上の人口に突入、全人口に占める高齢者の割合は、29.1%で世界一となった。子どもから高齢者まで生涯に渡り①自己を磨き②生活の豊かさ③職業能力開発が3本柱の生涯学習に対する理解を深めることを目標とする。テキストによる学習を通して、①一般的な教育評価についての重要事項(絶対評価と相対評価、形成的評価と総括的評価、個人内評価など)、②学級・学校のアセスメントについての重要事項(学級風土や学級の居心地のよさなど)、③特別なニーズのある児童生徒のアセスメントについての重要事項(WISC-Ⅳ等による認知面のアセスメント、KABC-Ⅱ等による認知や学力のアセスメントなど)を修得する。保育学児童教育学児童教育学児童心理学児童心理学特別な保育ニーズのある乳幼児に対する早期発見、早期支援の体制について学び、これらの現代的問題への理解を深める。また、保育の現場における発達評価や園内支援体制を含めた支援方法、保護者の支援や小学校との接続の現状と課題について把握し、これらの課題について広く考察できる力を養う。社会の近代・現代化は社会構造を根本的に変化させ、日常的な家族形態や家族関係、子どもの生活環境や仲間関係、さらには学校教育の在り方を大きく変えてきた。この社会現実の意味を明確にするために、ここでは、社会変化と関連させて児童、学校および教員に関する問題を捉え、その主要な問題点をとりあげるとともに、その結果、子どもの生活世界や生活意識が現実にどのように変容しているか、その実態を明らかにして検討する。学校における生徒指導・進路指導について、全般的に取り上げる。生徒指導は、児童・生徒の自己実現の基盤を形成するものであり、個々の社会的な適応上の課題の解決を援助する教育活動である。個と集団の両面から児童・生徒の健全な成長発達を促すために、教師が携えていなくてはならない理論と方法について学習することを通して、児童・生徒への援助者としての役割を具現化できるよう学んでいただきたい。前思春期から青年前期・中期にあたる児童・生徒を対象にその発達の特徴を捉え、青年が抱える問題の心理的・社会的背景を明らかにしながら青年理解の方途を探る。青年期の問題は、青年を取り巻く社会(家族・学校・メディア等)との関係の中で理解する必要がある。自己意識・対人関係・社会参加に関わる問題を通して具体的な様相を考察し、青年期固有の問題について論究を深めていく。個別心理検査の実施法、解釈法を学び、また、実施した検査結果の解釈に基づき、指導案や指導計画を作成するための演習を行う。本科目では、まず、主に学習面や行動面に困難を示す、小・中・高校の児童生徒の心理教育的アセスメントの方法の概要を知り、すぐれたケースレポートを読むことで、検査結果の解釈法から指導法につなげるための基本的な知識を学ぶ。その後に、検査の実施・解釈の実習を行う。保育学児童教育学児童教育学児童心理学児童心理学乳幼児期の教育を、現場の実際場面から離れないようにするために、幼児教育学全般についての学習を、対象とする。特に子ども達を取り巻く環境は急変し、優れた専門性を有する保育者の養成が急務である。したがって、ここで論ずる内容は、幼児教育に関する教育目標、教育計画、保育室での指導、またそのための教育素材の準備等多岐にわたる。しかし、その保育室での教育は、最終的には幼稚園や、保育所の人間関係そして経営にも影響を及ぼすことを念頭においている。また、現実の幼児は家庭や地域において生活しているので、それらにも触れる。「比較児童教育学特論」は、文化と伝統の異なる諸外国において教育体制がどのようにして生まれ、変遷して来たかを相互に比較考察することによって、異文化間、あるいは国家間の教育現象の共通点と相違点を明らかにする。また、日本と諸外国との教育、研究、交流の望ましい在り方を考究する。生徒指導・進路指導の学習の意義は、実践として表れることにある。具体的な指導場面において、指導する者には、状況の的確な把握及び背景についての洞察と児童・生徒の心理の理解に基づいた介入を具現化することが求められる。スクーリングでは、指導場面を通した実践的な方法について、多面的に学ぶ。事例検討及びカウンセリングの技法を取り入れた体験的な学習とする。成人が個体としての独立性・自立性を備えた存在として捉えられるのに対し、臨床発達心理学においては、対象者は環境との相互作用を通して成長する存在であるとの視点(生態学的視点)、またリスク因子も相互作用により形成され変容するとの視点が強調される。本科目では、まず発達臨床心理学の、各発達段階の特徴と環境の特徴を学ぶ。その後、子どもを対象とした各種心理検査を実施し、それらの実施法、解釈法、結果のまとめ方の修得を目指す。福祉コミュニティについての理論的検討を行い、乳幼児から高齢者まで、地域社会の全住民がそれぞれのライフサイクルで直面する社会生活上のハンディに対する適切な援助と予防、社会参加の権利を保障する地域福祉社会(福祉コミュニティ)形成のための諸活動を学ぶ。とくに社会福祉関係諸機関を中心としたフォーマルな援助システムとボランティアなどのインフォーマルな援助システムを具体的に検討し、福祉コミュニティの在り方を考察する。児童教育学児童教育学児童教育学児童心理学児童福祉・保健学保育課程特論児童教育史特論生涯学習特論児童発達学特論(Ⅰ)乳幼児期から児童期の子どもを対象として、子どもの心理学的特性とその発達的変化に関する理解を深めていく。特に子どもの知的発達、社会的認知や言語の発達を中心に考究する。また親や保育者の意識・認識と養育・保育行動の相互関連性を分析し、保育者側のそれらの諸要因と子どもの発達との関連を検討する。それにより保育行動の意味づけに対する理解を深め、保育の在り方を今日的課題の中で研究していく。児童発達評価論障害児保育特論児童教育社会学演習生徒指導・進路指導児童発達学特論(Ⅱ)児童発達評価演習幼児教育学特論比較児童教育学特論生徒指導・進路指導演習発達臨床学演習地域福祉学特論30
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